素地調整
金属表面処理
ジルコニウム化成処理について
塗膜性能向上
ジルコニウムは、塗装に重要な耐食性・塗膜密着性に優れており、塗膜性能で最も優れているとされているリン酸亜鉛と同等以上の高品質な塗装が可能です。
また、耐久性が求められる屋外製品にも対応可能です。
〔幅広い金属の塗装が可能〕
多種類の金属製品(鉄、亜鉛メッキ、アルミニウムなど)の塗装下地処理が可能であるため、幅広い金属の塗装が可能になります。
環境負荷低減
ジルコニウムは、リンと重金属を含まない化成皮膜です。
当社では、リン酸亜鉛と同等以上の塗装性能が実現でき、かつ環境にも優しいジルコニウム被膜(パーカーライジング)を行っています。
パーカー処理液 | リン酸亜鉛 | リン酸鉄 | ジルコニウム |
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塗膜性能 | ◎ 特に耐食性、密着性に優れている | ○ 保守性に優れている | ◎ 耐食性、密着性、脱脂性能に優れている (リン酸亜鉛と同等以上) |
適用素材 塗装対象製品 | 鉄鋼、亜鉛メッキ製品 × アルミ製品 ○ 屋外製品 ○ 屋内製品 ○ 粉体塗装品 | 鉄鋼のみ × アルミ製品 × 屋外製品 ○ 屋内製品 △ 粉体塗装には不十分 | 鉄鋼、亜鉛メッキ製品 ○ アルミ製品 ○ 屋外製品 ○ 屋内製品 ○ 粉体塗装品 |
環境負荷 | × 大量の廃棄スラッジあり 亜鉛排出の危険性あり | △ 廃棄スラッジあり (リン酸亜鉛の半分程度) | ◎ 廃棄スラッジが少ない リン、亜鉛等の重金属の含有なし |
廃水処理 | × 産廃として廃水処理に費用が掛かる 環境負荷が大きい | △ 産廃として廃水処理に費用が掛かる | ○ 希釈放流、薬剤不要 環境負荷が少ない |
〔リン酸亜鉛を使用しない理由〕
最も一般的に使用されている処理液であるリン酸亜鉛は、塗膜性能に実績があり弊社も創業時から長く使用しておりましたが、排水処理時に出る大量の廃棄スラッジ(汚泥)を産業廃棄物として廃棄する必要がある上に、亜鉛が排出される危険性もあるなど環境負荷が大きいという難点があるため現在は使用しておりません。
〔リン酸鉄を使用しない理由〕
環境負荷の事を考慮するためにリン酸鉄を使用すれば、廃棄スラッジを半分程度までに抑えることは可能ですが、リン酸亜鉛に比較して塗膜性能が劣ってしまいます。また適用素材が鉄鋼のみな上、耐食性・耐久性の点から屋外製品には適さないため塗装できる製品が限られてしまうため、現在は使用しておりません。
パーカー処理(化成処理)のみでも請け負います
自社では出来ない形状が複雑なものや大型製品の皮膜化成(パーカーライジング)のみのご依頼でも、お気軽にご相談ください。
金属塗装を品質高く仕上げるには、塗装前処理である素地調整(パーカー処理)が重要です。
この塗装前処理を確実に行うことで、質の高い金属塗装が可能になります。